北欧のシンプルナチュラルな雰囲気が好き。
けれども個性的なものも取り入れて、こだわりのインテリアをつくりたい!という方には、実はヴィンテージ家具がおすすめです。
最近ではSNS等でもお洒落なインテリアとして定番になっていますね。ひとつこだわりの家具があれば、そこは家族にとって特別な空間になるかも。この記事ではヴィンテージ家具の魅力と取り入れるときのポイントをご紹介します。
[目次]
そもそもヴィンテージ家具とは
ヴィンテージ家具への憧れはあるけれど「ヴィンテージ家具ってどんな家具のこと?」「中古家具とどう違うの?」と疑問に思いませんか。一般的には製造が100年以上前になる古典的なデザインのアンティーク家具に対して、よりシンプルでカジュアルな雰囲気の古家具をヴィンテージ家具ということが多いようです。具体的にはつくられた年代が1950年代から70年代のものが多く、製造年は古いけれどもデザインは現代的な雰囲気も感じられるものというイメージです。ヴィンテージ家具にははっきりとした定義がないので、お店によって定義がばらついているのが現状です。
とはいえ、すべての家具が何十年と使い続けられるわけではありません。ヴィンテージ家具は単に中古品ではなく、メンテナンスされながら長く愛着をもって使われてきたもの。デザイン性に優れ素材が丈夫であるともいえます。張地や木部が修理されているものも多く、比較的清潔感がありながら、経年変化により味わい深い木の色味があります。表面に少し傷があるものも前の愛用者から受け継ぐ感覚で、愛着を感じるものです。
代表的な北欧ヴィンテージ家具
フィン・ユール45 Chair 1945年にデザインされ「世界で最も美しいアームを持つチェア」と言われている
代表的なヴィンテージ家具の一つに北欧の有名デザイナーによる木製家具があげられます。ハンス.J.ウェグナーやフィン・ユール、アルヴァ・アアルトなどが日本でも有名で、その品質や木部の曲線美から、研究者による専門書籍が発行されたり、美術館に貯蔵されるなど、美術品としても扱われています。これらは木工技術に長けた北欧のメーカーにより生産されたもので、ヴィンテージ家具の代名詞として世界中に流通しています。
製造年の古い本物のヴィンテージ品だけでなく、復刻デザインなどが今では日本の家具産地でも生産されているため、品質の良いヴィンテージ風北欧家具が手に入りやすくなりました。
なぜこれほど北欧家具が、遠く離れた日本でも愛されるのでしょうか。
北欧地域は、厳しい冬が長いため、家で過ごす時間も長く、日々使われる家具は飽きの来ない「シンプル&ナチュラル」で、温かみのあるインテリアが好まれていました。それは日本の人のもつ美意識や価値観が合うこと、そして情報社会や人間関係などによるストレスに悩む人々が、家で過ごすプライベートな時間に癒しを求める現代に合うものだったのかもしれません。
日本製のヴィンテージ家具
北海道・旭川家具 カンディハウス第一号製品1969年に発売した「ロカール」
北欧家具の品質やデザインは日本の家具メーカーにも大きな影響を与えています。当社カンディハウスもそのメーカーのひとつです。
創業者の長原實はドイツで3年半研修を受けたのち、前身となるインテリアセンターを1968年に設立しました。実は当時、すでに高級品とされていた北欧家具の材料となる木材に北海道産のものが使われていました。良質な素材がありながら日本では使われずに一次産品として輸出され、あの北欧家具になって世界に輸出されていたそうです。
長原がそんな良質な地元木材を活用すること胸に創業した当社では、北欧家具のように、飽きの来ないシンプルなデザインで、良質な材料を使い、長く使える家具をつくる取り組みを続けています。
1980年に発売したカンディハウスの代名詞家具「ボルス」はヴィンテージ製品の定番
「飽きの来ないデザイン」という点は特に当社がこだわる点。当社ヴィンテージ製品の定番品であるボルスをはじめ、世代を超えて製造販売し続けている家具もあります。「古さを感じさせないデザイン」から、修理してさらに長くつかう「レストア」、また2011年からはやむを得ず使っていた家具を手放すお客さまから家具を引き取り・買い取りし、修理して再販するヴィンテージ事業をはじめています。
見た目だけじゃない、ヴィンテージ家具のメリット
環境への配慮 100年生きた木を使うということ
新品を注文せずにヴィンテージ品を選ぶことは、自然を守ることにも繋がります。家具に使われる良質な木材の多くは100年ほどの年月をかけて育った広葉樹です。先ほど当社創業当時、北欧家具は北海道のミズナラでつくられていたと書きましたが、長い年月を生きてきた木のいのちを使いつくられたものは、修理しながら、できるだけ長く使ってあげたいものです。素材だけでなく、機械加工や輸送等ものづくりに伴うエネルギーを少しでも使わないという点でもエコな家具選びになります。
価格帯 修理歴が少なければよりお買い得
ヴィンテージ品というと、一点もので高価というイメージもあります。北欧家具の希少価値の高いものはとくにそういった傾向もありますが、国内メーカーのものはそうとも限りません。カンディハウスは自社で引き取り・買い取り・修理し再販していますので、新品を購入するより安価で購入することが可能です。クッション部のある家具(椅子やソファーの特に布張地のもの)は張地やウレタンクッション部を取り換え等が発生しますが、テーブルなどは状態によりクリーニングのみで再販されるものもあります。そのため同じアイテムでも修理歴により倍近く価格が異なる場合もあります。
愛着を受け継ぐということ
カンディハウスで販売されるヴィンテージ家具は、使用歴20~35年ほどのものが多いです。新築を買うときにご購入いただき、家族の成長を見守ってきた家具。子供も独立し、広すぎる一軒家からマンションへ引っ越したり、リフォームをするタイミングでコンパクトな家具に買い替えるという方もいらっしゃいます。良質な木でつくられた家具はまだ使えるものも多く、思い出のつまった家具を誰かに使ってもらいたいというご要望が後を絶ちません。そんな想いもともに新しいお客さまへ受け継ぎ、また何十年と使ってもらえるように、メーカーがきちんとチェックしてから再販しています。真新しい家具も良いですが、誰かが大切に使ってきた家具と聞くと、それを受け継ぎたいと思うのがヴィンテージ品を手にする魅力ではないでしょうか。
家具選びのポイント ヴィンテージ品だから気を付けたいこと
一点もので、エコで、価格帯も安く、愛着をもって使えるヴィンテージ家具。それでもいわゆる中古品であることから、購入をためらう方もいるでしょう。
長く使うために、確認すべきとこと
長く使うために確認すべきことは修理歴と使い心地。修理されているものであれば、張地の素材は何か、塗装の種類も確認しましょう。自宅でメンテナンスする場合、素材や塗装により方法が異なります。
張り替えされていないクリーニングのみで再販されているものは特に注意が必要です。椅子やソファーであれば体に触れるものですので座り心地を確かめ、クッションのへたり具合が体に合うかを確かめましょう。
木部や布・革の素材から選ぶ
デザイン・サイズ等と合わせて、ヴィンテージ家具を選ぶときのポイントは「素材」です。
木材の種類には、木の板を厚く割いた無垢材と、薄い化粧板を貼った突板仕上げがあります。無垢材のテーブルはオイル塗装仕上げのものが多いです。購入後定期的なオイルメンテナンスが必要ですが、ヴィンテージらしい木本来の経年変化を楽しめます。一方突板仕上げは強度のある薄いウレタン塗装仕上げで汚れが付きにくいのが特長。テーブル自体が無垢材に比べ軽く扱いやすいのもメリットです。
張地の種類は大きく布と革に分けられます。布は張り替えていることが多いため、何の素材の布かを確認するとよいです。ウール等の天然素材であれば、冬は暖かく、夏は涼しいなどの特性があります。化学繊維であれば強度があり、さらに織の細かいものであればペットの引っかきにも強く安心です。
革も様々種類がありますが、当社では銀付き革(皮の表面を生かしたもの)を基本とし、汚れに強いピグメント仕上げのものや、メンテナンスが必要ですが長く使えるセミアニリン仕上げを用意しています。他社のものですと銀すり革(皮の表面を削ったもの)やフェイクレザーといった耐久性が劣る素材もありますので要注意です。
お子さんが小さく、何かと汚してしまいがちの方にはウレタン塗装/化学繊維/ピグメント仕上げといった機能的な素材のものをおすすめします。
日々ていねいに家具を使いたいという方は、メンテナンスしながら長く使うことができる無垢材オイル/天然素材繊維/セミアニリン仕上げもおすすめです。日々の生活に合わせて選んでみてください。
お洒落ということからヴィンテージ家具に興味を持った方も、改めてその魅力を発見できたのではないでしょうか。一点ものであるからこそ、インテリアの主役として取り入れ、前の持ち主の思いも含めて長く使っていただきたいです。
カンディハウスのヴィンテージ家具は、北海道 札幌にある道央ショップ、本社併設の旭川ショップで現物を見て購入できるほか、オンラインショップも展開しています。2週間に一度入荷もしていますので、ぜひチェックしてみてください。
コメント